やりがいは人それぞれ

介護の専門職においてやりがいを感じられる動機は人それぞれです。上司の言葉にはさまざまな面で励まされたり、安心感を得られることもありますし、職場環境として自分の意見が取り入れてもらえる環境が整備されている事は、仕事へのやりがいを支えている要素です。
また、利用者や家族から認められたり、感謝されたこと、逆に不満を受け入れたことにより仕事への取り組み方が変わり、向上心が生まれることもあります。さらに、利用者の方の最期を看取ることもあり、生命の尊厳にふれることでそれを支援する体験に価値を見出し、専門職として介護の仕事を続けるきっかけになることもあるのです。

介護における体験は価値観に働きかけ、仕事のやりがいや誇りにつながっています。もちろん、心を動揺させたり、仕事を辞めたいと思うような経験をすることもあります。しかし、介護の仕事をやっていてよかったと思えるような体験や環境は、よりポジティブな仕事への態度や動機付けを支えてくれるのです。
働きがいがある仕事と感じられるには、自分を取り巻く環境を上手にコントロールできる能力や精神的な回復力と楽観性が大事です。しかし、仕事や職場の要因が非常に重要になります。上司によるパフォーマンスやフィードバック、社会的支援やコーチング、組織と個人の価値観の一致など、上司の態度や教育支援、職務風土や環境などが大きく影響するでしょう。職場全体や上司が仕事上の評価をきちんと行い、個人の仕事の価値を高めていくことがとても大切なのです。